文化的処方を体験しよう!  
「Hello Future! 100年ミュージアム」を開催

| [文]ああともTODAY編集部

アートで心と体を整える〜文化的処方の可能性〜 

国立アートリサーチセンターは、健康の社会的格差を縮める「文化的処方」を推進しています。「文化的処方」とは、アートや文化活動を通じて健康や幸福に良い影響を与える取り組みのことです。東京藝術大学を拠点とした41の産官学の組織と連携し「ART共創拠点」として、人々の健康の格差を減らすための「文化的処方」を、アートとテクノロジーを軸に、医療・福祉の分野や自治体と連携して開発をすすめています。 

「文化的処方を体験しよう!Hello Future! 100年ミュージアム 」は、文部科学省主催の大阪万博に向けたプレイベント「わたしとみらい、つながるサイエンス展」の中に出展する特別企画です。今回の展示では、アートを通じて健康や幸福を高める「文化的処方」を実際に体験できるプログラムが用意されています。  

たとえば絵を観たり描いたりしたとき。 
音楽を演奏したり聴いたりしたとき。 
ものづくりに参加したとき。 
 
アートや文化活動に触れることでストレスを和らげ、心や体が軽くなるような感覚を味わったことはありませんか。こうした体験こそが「文化的処方」の要となり、今後、超高齢社会を迎える日本でも大きな可能性を秘めています。 

今回の「Hello Future! 100年ミュージアム」では、未来の健康のあり方を考える展示として、「文化的処方」のアイデアを体験できる場をつくりました。「Hello Future! 100年ミュージアム 」では、未来の健康のあり方を考える展示として、この「文化的処方」をより深く理解し、自分自身の感覚を通じて実感できる場を提供しています。100年前の人々が今の私たちの暮らしを想像できなかったように、私たちも100年後の人々の生活を完全には思い描けないかもしれません。しかし、少しだけ視点を広げ、アートや文化の力を介して未来を見つめてみると、新たな発見やアイデアが見えてくるはずです。 

この「Hello Future! 100年ミュージアム 」では、展示とワークショップを通じて、アートと健康の可能性を探求していきます。より良い未来を創る手がかりとして、皆さんにもぜひ「文化的処方」の世界を味わっていただきたいと思っています。詳細情報やプログラム内容については、以下のリンクからPDFファイルをご覧になれます。 

開催概要

会期 2025年2月13日(木)〜16日(日) 
時間 11:00-18:00(13日は13:30から/16日は16:00まで)
会場 TIB(Tokyo Innovation Base)東京都千代田区丸の内3-8-3 
H Phttps://www.mext.go.jp/a_menu/expo_watashitomirai/index.html
主管 国立大学法人 東京藝術大学
独立行政法人国立美術館 国立アートリサーチセンター 

※本展覧会はJST共創の場形成支援プログラムの支援を受け開催します 

展示

画家 上田 薫 (うえだ かおる)
《青衣の自画像》(1948年)を含む作品7点 

画家 上田 薫

1928年東京生まれ。東京藝術大学卒業後、抽象画家、グラフィックデザイナーとして活躍。1960年代後半に身近なモチーフを写真を用いて精巧に描き出す独自の手法を確立。2020年に心臓手術の麻酔の影響から認知症を発症、以前のような制作が困難に。リハビリを兼ねて好きなモチーフを色鉛筆などで描く新たな作風に挑戦中。 

アーティスト 日比野 克彦 (ひびの かつひこ) 
《BOW》(1981年)を含む3点 

アーティスト 日比野 克彦

1958年岐阜県生まれ。東京藝術大学在学中より作家活動を開始し、メディアとアート活動を融合する表現領域の拡大で注目を集める。現在、岐阜県美術館、熊本市現代美術館館長、東京藝術大学学長として、アートの新たな可能性を追求。企業や自治体との連携も積極的に行い、「アートは生きる力」を研究し実践している。 

川崎市・市民写真コンクールの作品 
《ビルの下を行く》(1960年)を含む10点 

写真提供:川崎市市民ミュージアム

神奈川県川崎市では、1957年から長年にわたり、市民からの公募形式で写真コンクールを実施。2014年、市制90周年を機に、一部の写真をデジタル化。今回の展示では、その中から厳選された10点の写真を展示している。これらの写真は、デジタルデータを基に銀塩写真技術を用いて紙焼き写真として再制作され、展示されている。 
[※川崎写真作品] 

ワークショップ

  • 100年クエスチョン! に挑戦しよう 
    文化リンクワーカー「ああとも」と一緒に、作品を見て楽しむワークショップ。あなたの「100年クエスチョン!」の答えを教えてください。30分ごとに開催、当日直接参加できます。 
  • 空間楽器・ミュージッキング 
    自分のスマートフォンを使って参加する新しい音楽体験のミニワークショップ。たくさんのスマートフォンが連なり、みんなで大きな輪となって合奏を楽しむ。都度開催、当日直接参加できます。